Notice: Function _load_textdomain_just_in_time was called incorrectly. Translation loading for the weather-atlas domain was triggered too early. This is usually an indicator for some code in the plugin or theme running too early. Translations should be loaded at the init action or later. Please see Debugging in WordPress for more information. (This message was added in version 6.7.0.) in /home/hiroki0916/hiro05.com/public_html/test-kesennuma/wp-includes/functions.php on line 6121
気仙沼のいいところ(在住27年、ベテラン移住者から)第2回 | 【テスト】気仙沼の観光情報サイト|気仙沼さ来てけらいん

教えて〇〇先生!

気仙沼のいいところ(在住27年、ベテラン移住者から)第2回

このコーナーでは、気仙沼の市民の方に先生としてご登場いただきます。今回の先生は「リアス・アーク美術館」の館長、山内宏泰さんです。気仙沼在住27年の「ベテラン移住者」である山内さんから「気仙沼のいいところ」をテーマに、気仙沼の魅力や、住み続ける理由について教えていただきます。
それでは山内先生、よろしくお願いいたします!

ディープな気仙沼への入口

▲昔のスナック街(太田・入沢)

気仙沼市は人口に対してスナックの数が異常に多いと言われてきたまちです。その理由は、カツオやサンマ、その他もろもろの漁船が寄港、水揚げなどを行った際、漁師さんたちが一息入れるためにそういうお店を求めるから、あるいは仲買さんたちが漁師さんたちをもてなすためということです。

居酒屋や食事処ももちろんありますが、スナックは単に飲食をするというよりも、顔なじみのママさんやオネエさんと楽しい時間を過ごす場所、大人の社交場でもあります。船から陸に上がった漁師さんは内湾近辺の銭湯で一風呂浴びて軽く食事を済ませ、それからママさんやオネエさんに会いに行く。それが港まち気仙沼の流儀なのです。

▲気仙沼のスナックは大人の社交場

さて、23歳で気仙沼にやってきた私は、地元を知り尽くしたようなユニークなおんつぁま、おばちゃまに導かれ、内湾にひしめく数多の飲食店、スナックなどを渡り歩くことになりました。例えば職場の飲み会、二次会となれば上司おんつぁまに連れられてスナックに行きます。いきなりスナックです。

▲顔なじみが集まるスナック。

直前まで学生だった私はママさんがいるような、ド直球のスナックなど入ったこともありませんでしたので、非常に新鮮な体験でした。都会でスナックに入った経験がないため比較は難しいのですが、気仙沼の場合、同行する方の馴染みのスナックと言えば、ほとんどの場合、同行者とママさんが旧知の仲というパターンです。例えば同級生、同級生の妹、姉という具合で、何ともアットホームな状況になります。加えて、そういうお店には常連さんがいて、それがまた大抵の場合、同行者の友人だったりします。私にしてみればお姉さん、お母さんにお世話してもらいながおんつぁまたちの同級会の席で一緒にお酒を飲んでいるような感覚でした。若者ならば若い女性がいるようなお店を好むのでは、と思われるかもしれませんが、案外そうでもなく、地元の〝おばちゃま方″がもてなしてくれる気仙沼のスナックは、若者にとっても一つのオアシスと言えます。たぶん、漁師まち、港まちの伝統がそういった雰囲気を守ってきたのだろうと思います。故郷を遠く離れて漁をする若者達にとって、寄港先の気仙沼というまちは、ずっと前から温かいところだったのだと思います。
気仙沼に住んで10年も経過し、年齢も35歳前後(約15年ほど前の話)になると、地域住民との交友関係もだいぶ広がりました。20代のころは親に近い世代の方とスナック巡りをしたりすることが多かったのですが、だんだんに近い世代の人たちと過ごす時間が増えていきました。5~10歳ほど年長の方が中心です。そういう世代の人たちとは、主にまちづくり活動などで親しくなっていきました。

美術館学芸員として、私は美術館運営に精を出していましたが、館業務とは別のアウトリーチ活動(個人的活動?)もたくさん行ってきました。地域住民との関係はそういった活動の中で深められていきました。私に興味を示す〝アニキ、アネキ″たちはなかなか個性的で、趣味や副業的な形で文化活動に関わっていたりします。そういう活動に〝誘い出された″私は、美術家としての能力を発揮してイラストを描いたり、それが縁でまちの観光解説看板をデザインしたり、地元劇団やアートグループの活動をお手伝いしたりと、いろいろなことをしてきました。

▲「恋人スクエア」解説版のイラスト

中でも地域住民との関係性を大きく広げた活動の一つがスローフード運動でした。

▲「気仙沼スローフードフェスティバル2010秋」の様子。

気仙沼で行われているスローフード運動は、単に一部住民の個人的な趣味によるものではなく、官民が一体となって進められてきたまちづくり活動です。〝食のまち″である気仙沼が、より高みを目指していくための思想的、文化的軸としてスローフード運動は推進されてきました。この活動を支えてきた若き地元企業家の皆さんは、気仙沼を愛し、気仙沼のためなら私財を投じることもいとわないという粋な人たちで、私は初期からこの活動に参加し、いろいろとお手伝いをしてきました。そういう人たちがいたからこそ、私は気仙沼をより大切に思うようになりました。地元を愛する人々の心意気こそが、地元を輝かせる最大の原動力です。そういう力を持っている気仙沼はやっぱり素敵です。

(つづく…)
この記事は全4回に分けてお送りします。
「気仙沼のいいところ(在住27年、ベテラン移住者から)」
第1回「気仙沼との出会い」
第3回「気仙沼の宝、ユニークな人々」
第4回「おわりに~あれから10年、愛しき気仙沼へ」

気仙沼の市民の方に先生としてご登場していただく
「教えて〇〇先生!」シリーズはこちらからご覧いただけます。

https://test-kesennuma.hiro05.com/category/marumarusensei/

  • お便りコーナー
  • モネ日記
  • お天気クイズ!
  • 盛り上げ隊
  • なないろ探検隊
  • 教えて〇〇先生
お試し移住あります MINATO
気仙沼プライド