Notice: Function _load_textdomain_just_in_time was called incorrectly. Translation loading for the weather-atlas domain was triggered too early. This is usually an indicator for some code in the plugin or theme running too early. Translations should be loaded at the init action or later. Please see Debugging in WordPress for more information. (This message was added in version 6.7.0.) in /home/hiroki0916/hiro05.com/public_html/test-kesennuma/wp-includes/functions.php on line 6121
伊達のお殿様にも愛された岩井崎の塩 | 【テスト】気仙沼の観光情報サイト|気仙沼さ来てけらいん

気仙沼の海のあじ、山のあじ 第8回

伊達のお殿様にも愛された岩井崎の塩

300年続く伝統の塩づくり。“白くてきれいで味も良い”岩井崎の塩。


気仙沼には、歴史ある塩作りが受け継がれていることをご存じでしょうか?

岩井崎の塩

▲潮吹き岩を擁する景勝地・岩井崎

いまから300年以上前、気仙沼波路上地区。
ここには仙台藩直営の御塩場があり、塩作りが盛んに行われていました。干満潮を利用して砂浜を海水で満たし、最後に釜で仕上げる「播州流入浜式」の技術が1683年に赤穂藩から伝えられ、塩作りの技術が飛躍的に向上。
岩井崎の塩は、白くてきれいで味も良く、お殿様の御膳に献上されるほど上質な塩だったとか。

岩井崎の塩づくりの歴史を語る上で、欠かせない人物がいます。故・遠藤伊勢治郎さん。

▲故・遠藤伊勢治郎さん 階上観光協会パンフレットより

一時は姿を消した岩井崎の塩作りを復活させた、「塩づくり名人」です。
岩井先周辺の海水を汲み、自作の釜で炊いて作った伊勢治郎さんの塩は、地元の人からおいしいと評判で愛されていました。
しかし2011年、伊勢治郎さんは東日本大震災で発生した津波の犠牲になってしまいます。

▲階上観光協会のみなさん(パンフレットより)

震災後は、伊勢治郎さんの遺志を受け継いで、階上観光協会のメンバーが塩づくりを続けています。

釜炊きで作る塩は手間がたいへんかかるもの。一度に生産できる量には限りがありますが、高まる需要に応えるべく、定期的に集まって塩づくりを行っています。

何度も消えかけた伝統の灯をよみがえらせながら、今日まで受け継いでいる階上地区の塩づくりの様子を取材しました。

岩井崎の塩を使ったお菓子のご紹介はこちら。
お土産にもぴったり!絶品塩味クッキー3選

こだわりの塩づくりは、すべてが手作業!

海水を煮詰めて作る“釜炊き”の手法でつくられる岩井崎の塩。作っているところを見せていただくため、岩井崎にある「塩づくり体験館」へお邪魔しました。
現在塩づくりをしているのは、階上観光協会のメンバーで構成される「塩づくり部会」のみなさんです。だいたい12人くらいが、それぞれの役割とタイミングで参加しながら、塩づくりをおこなっているそうです。
お話を聞いたのは、階上観光協会の石森さん。
「塩づくりは、2ヶ月に1回くらい行っていますが、需要が多いときは1ヶ月に1度集まることもあります」

体験館のすぐ後ろには、海水を煮詰めるための「平釜」が搭載されたかまどがあります。そのさらに後ろには、燃料にするための薪がたくさん積んでありました。

薪割りも、かなりの重労働!こんなにたくさん使うんでしょうか?
塩づくり真っ最中のかまどでは、薪をくべながら海水を煮詰めているところ。

この500リットル入りのタンク2つ、合計1トンの海水を濾過しながら窯へ注ぎ、2日~3日かけてアクを取り除きながら煮詰めていきます。

平釜で煮詰められた海水がぽこぽこ湧き上がり、塩になっていきます。
「すぐ近くの海、岩井崎沖で海水を汲んでいます。川からミネラル豊富な水が気仙沼湾内に入ってくるので、できあがる塩もミネラルが豊富。季節や、雨が降る前後で海水の条件が違うので、釜揚げのタイミングは状況を見ながら判断しています。」
いよいよ海水がだいぶ煮詰まってきたタイミングで、釜から塩を引き揚げます。

しっとりした状態の塩を2重の袋に入れて、脱水。体重をかけて「にがり」を絞ります。少し黄味ががっていて、なめるととっても苦いです。


塩づくり名人、故・遠藤伊勢治郎さんの頃は、市内の豆腐製造業者さんがこのにがりを使って豆腐をつくっていたこともあったとか。天然のにがりはとても貴重なんだそうです。

脱水を終えた塩は乾かしてふるいにかけ、細かいごみなどを取り除きます。薪を焚いて海水を煮詰めているため、風に巻き上げられた灰などが塩の表面に舞い落ちることがあるのです。

最後に、ひとつひとつ袋に入れて完成です。まさに“手塩にかけて”つくられているんですね。

▲階上観光協会石森さん撮影

こちらの「岩井崎の塩」は、塩づくり体験館で購入することができます。100g入りで500円(税込み)です。


塩づくり体験館では、オリジナルの塩づくり体験を実施しています。
あらかじめ煮詰めて塩分濃度を高くした海水で作るので、30分程度の所要時間で完成します。こちらも500円(税込み)。
オリジナルの塩づくりに挑戦してみてはいかがでしょう?

施設名
塩づくり体験館
電話
0226-27-5410
営業時間
9:00~16:00(塩づくり体験受付は15:30まで)
定休日
不定休
住所
気仙沼市波路上岩井崎3-2
WEB
https://hashikami-kanko.jp/
体験料
塩づくり体験 500円 所要時間約30分 予約不要(8名以上の場合は要予約)
岩井崎の塩
販売時期
通年
味の特徴
豊富なミネラルを含んだまろやかな塩気
購入できる場所
塩づくり体験館、道の駅大谷海岸、ほか
生産者
階上観光協会
岩井崎の塩を使ったお菓子

▲斉吉商店「SAIKICHI BUTTER COOKIE」¥2,970(税込)

店舗名
斉吉商店 鼎・斉吉
住所
気仙沼市柏崎1-13

▲潮騒さぶれ¥130円(税込み)

店舗名
お菓子司いさみや
住所
気仙沼市本吉町津谷舘岡12-3

▲はまぐりもなかくっきー(岩井崎の塩)¥216円(税込み)

店舗名
コヤマ菓子店
住所
気仙沼市魚市場前1-31

▼気仙沼の「海のあじ、山のあじ」をご紹介しています。